職業性ジストニアとは:治療法はあるのか?誰でもなるのか?

氣志團のドラマー白鳥雪之丞が職業性ジストニアのため「休学」することが発表されました。氣志團は個人的に好きなバンドなんでこの休学はとても残念です。

で、職業性ジストニアってのがなんなのかわからなかったのでチョイと調べてみましたのでシェアします。

ジストニアとは

まず、○○性ジストニア、という限りはジストニアという病気の一種なんだろう、ということで「ジストニア」を調べてみました。

ジストニア(dystonia)は、中枢神経系の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害の総称。姿勢異常や、全身あるいは身体の一部が捻れたり硬直、痙攣といった症状が起きる。日本神経学会の用語では「ジストニー」と表記される。

出典:wikipedia

ここだけ見るとちょっとよくわからなかったのですが、特徴の項目でわかりやすく症状が書かれていました。

常同性
ジストニアによる姿勢異常や運動パターンは患者毎に常に同じであり、日によって姿勢や痛いところが違う、ということはない。
動作特異性
ある動作をしようとするとジストニアの症状が出る、ということがある。典型的なものが書痙で、字を書く時だけのみ痙攣が起きる、というものである。似たものに職業性ジストニアがある。
感覚トリック
特定の感覚的な刺激によって症状が軽快することがある。例えば、痙性斜頸で頬に手を当てるだけで首の曲がりが一時的に改善されたり、眼瞼痙攣ではサングラス着用などで光刺激を減らすと症状が改善される等。
早朝効果
ジストニア患者は起床時に症状が軽い、ということがある。
オーバーフロー現象
ある動作を行う際、その動きに本来不必要な筋が不随意に収縮する現象。
フリップフロップ現象
症状があるきっかけで急に増悪したり軽快する現象。

出典:wikipedia

いつも同じパターンで、なにかしようとしたときに筋肉が動かなかったりするみたいですな。ピアニストがピアノを弾こうとしたら指が硬直しり。ゴルファーがパットを打とうとしても思ったとおりに体が動かなかったりするイップスもジストニアの一種ととも言われていますね。

治療法

最近まではっきりと原因がわかっているわけでもなく、確実な治療法が確立されている病気でもありませんが、現在こんな治療法があるようですね。

薬物療法
内服薬として抗パーキンソン薬や抗不安薬、抗コリン薬が用いられることがある。効果を示す場合もあるが、多くの場合は有効率が低い。
ボツリヌス療法
ごく微量のボツリヌストキシンを痙攣の起きている筋肉に注射し筋緊張を緩める治療法。日本の保険制度では他の治療法に比べ高額だが、効果は高い。個人差があるものの、一般的に効果は2日〜1週間で発現し、概ね3〜4ヶ月で減弱する。疼痛に対しても効果がある。
神経ブロック
エタノール、フェノールなどで神経を破壊し人工的に麻痺状態を作ることで、不随意運動を軽減する治療。また、前述の薬品を筋肉内に注射するMAB(Muscle afferent block)という治療もある。日本の保険制度においては、ボツリヌス療法に比べ治療費が安いが、多くのデータでは有効率が劣る。
手術
眼瞼痙攣に対して眼輪筋切截術、痙性斜頸や書痙に対して定位脳手術、淡蒼球に電極を埋め込む脳深部刺激術(DBS)などの手術が適用される場合がある。
バクロフェン療法
ITB(Intrathecal baclofen therapy)とも呼ばれる。体内にポンプを埋め込み、筋弛緩薬であるバクロフェンを持続的に髄注する治療法。ボツリヌス療法が局所に対して効果があるのに比し、バクロフェンは全身に効果がある。
鍼灸治療
頸部ジストニアに関して鍼灸治療が有効であるという報告がある。

ちなみに、ジストニアは脳神経疾患ですので本来は神経内科を受診しなくてはならないのですが、日本ではジストニアの診療を行っているのが、神経内科、心療内科、脳神経外科、整形外科、リハビリテーション科、眼科、耳鼻咽喉科など病院によって違うのが現状です。精神的なもの、と思われている部分もあるみたいですね。

また、障害認定も受けられず、難病の指定もされていないため、就業が困難であったりしても支援が受けにくいようです。

職業性ジストニアとは

職業性ジストニアとは、ジストニアのうち、職業に関連するものです。音楽家が楽器を演奏できなくなったり、ゴルファーがパットを打てなくなったりします。

今回話題になった氣志團のドラマー白鳥雪之丞をはじめ、米米CLUBの米米CLUBのメンバーのフラッシュ金子がサックスを吹けなくなった(キーボードは演奏できる)ことなどが有名ですね。

他にもコブクロの小渕健太郎さん発声時頸部ジストニア(声が出ないんでしょうな)などもジストニアが原因で休養されてました。

ジストニアにかかってしまたら

治療法も確立さえれておらず、大変な病気ではありますが、万が一かかってしまった場合は神経内科に行きましょう。音楽やスポーツに関係している仕事をしている方は特に要注意です。

また、ジストニア問題に取り組んでいる団体などもありますので、たずねてみるのも良いかもしれませんね。

NPO法人 ジストニア友の会

ジストニアの難病指定を求める会

など。

実際に病気と戦っている方々のリアルなお話が聞けるかもしれませんね。

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