インバウンドマーケティング。名前は聞いたことあるけど中身は知らない。そんな方、多いんじゃないでしょうか。マーケティングの専門家でなければなかなか聞かない言葉かもしれませんね。
ですが、このインバウンドマーケティング、1人で事業をしているフリーランスや小さな事業所にはとても強い見方。マーケティングなんてヤヤコシイ、なんて敬遠せずにぜひ取り組んでみてください。
目次
インバウンドマーケティングとはなにか。
インバウンドマーケティングとはそもそもなんでしょうか。
インバウンドマーケティングとは広告出稿などに頼るのではなく、興味のある消費者は自ら検索をしたりソーシャルメディアで聞いたりして調べてくれるということを信じて、消費者自身に「見つけてもらう(Get found)」ことを目的としたマーケティング施策。
via:http://marketingis.jp/
今までのプッシュ型のマーケティング(これをインバウンドに対してアウトバウンド・マーケティングと呼びます)とは違い、お客様に自社のサービス・製品を見つけて貰うのです。現代人は何かわからないことがあるとWebで検索します。何でも検索しますよね。グーグル先生に聞けばわかるようなことを何でも他人に質問する人に対してggrks(ググれカス)と揶揄したり。本当にWebには有用な情報が落ちています。
現代の消費者も同じように、何かモノが欲しい場合や、こんなサービスないかな、問題を解決する方法はないかな、と、Webで検索します。それはBtoCでもBtoB同じ。一般消費者も、企業も同じくWebで検索します。そこで自社の製品やサービスを見つけて貰おう、というのがインバウンドマーケティングです。
なぜフリーランスにインバウンドマーケティングが良いのか。
インバウンドマーケティングはアウトバウンドマーケティングと違い、時間に縛られることがありません。また、自分自身が営業に回ったりする必要がないため、Web上に仕組みさえ作っておけば、後は自分の仕事に集中できます。しかも問い合わせや申し込みは、自分が提供しているものに興味があったり、欲しいと思っている人ばかりから来るので商談がとてもスムーズです。
アウトバウンドマーケティングのように
- 煙たがられたり
- 相手に時間を合わせたり
- 実はミスマッチなお客様であったり
ということも減らせるんです。特に自分ひとりでやっている場合、無駄な時間を使ってる余裕はないですよね。もちろん営業して新規のお客様を獲得しないといけないけど、かといってそればかりだと商品やサービスを提供するための時間がたりなくなる・・・。それでは事業は長続きしませんし、いつまでたってもしんどい仕事のまま。ネットで集客できるならネットに任せてしまいましょう。
具体的なインバウンドマーケティングの中身
これ見せたらブログ記事として元も子もないっちゃないんですがw
ということですw 順序だてると、
- 訪問者にとって有益な情報を溢れんばかりに提供する
- 興味をもってもらったら、さらに有益な情報を与える
- 十分に信頼を得たところで実際に商品を販売する
- その後も情報提供を続けて固定客化する
の順。ステキでしょw こちらから一方的な売り込みは一切せず、興味があるお客さんに自社サイトをみつけてもらい、お客さんが自発的に情報を探す。気に入ったら買ってもらう。だから煙たがられることもありません。
消費者が、自分の欲しいものを自分のタイミングで探し、自分で主導権を持って購入する。ある種商売の理想郷がここにはあります。
何件も飛び込み営業しては断られ、という不毛な動きをしなくても良いんですね。また、どの程度効果があるのかもわからず、紙媒体の広告費を垂れ流すことも、高額なTVCMを打つ必要mのないんです。非常に低リスクで高いコンバーションを得ることが出来るマーケティング手法です。
インバウンドマーケティングの進め方
訪問者にとって有益な情報を溢れんばかりに提供する
まずは、有益な情報がたくさん書かれた媒体を用意する必要があります。これにはブログが最適です。理由は、更新していくことに違和感がないこと、たくさんの情報を提供するのにブログという形が非常に有用なこと、です。もちろん、自社サイトにブログコーナーを設けて、そこに記述していくのも良いでしょう。
肝心の記事の中身ですが。「訪問者にとって有益な記事を書く」ことです。決して商品の売り込みでも、あなたのランチの中身でもありません。これはビジネスブログです。もちろん、親近感を得て貰うために、多少のプライベートを書くのは良いでしょう。ですが、芸能人のブログでもなければ、あなたがどこで誰とメシしようが訪問者にはどうでもよいことです。
また、陥りがちなのが自社の製品の強みばかりが前面に押し出されること。これは単なる売込みブログ、セールスページと同じです。あくまで、訪問者にとって有益な記事、であることが大事です。
例えば、そうですねぇ・・・。不動産屋さんであったなら、
- ×自社のオススメ物件を載せる
- ×物件探しはぜひ当店で!!と記事の文末に書く
- ×自社と他社の差別化したいところを並べる
- ○部屋探しのときに注意するポイントを書く
- ○女性が特に気をつけておいた方が良いポイントについて説明する
- ○引越屋さんの賢い選び方と、第三者が発表しているランキング等を載せる
- ○投資物件の購入に際しての注意点を書く
といったところでしょうか。上の×三つは、あくまで軸足は自社なんですね。しかし下の○四つは、軸足は訪問者さんです。仮に自社のお客様にはならなかったとしても、です。あくまでも訪問者さんに有益な情報を与えることが重要です。そこに信頼が生まれるんですよね。
興味をもってもらったら、さらに有益な情報を与える
これは、上記のようにブログで物件探しをしている人に向けて送る情よりさらに深く突っ込んだ話などです。秘匿性があればなおよし、です。
例えば「不動産投資初心者ガイド」であったり、「間違いのない部屋探しのために。先輩たちの良かった!!失敗した!!事例集」とか。いずれも初めての購入であったり、失敗した、と感じているお客さんにとってはとても有益な情報です。
コレはブログでは書きません。「メールアドレスを登録して、ダウンロードしてもらう(もしくは郵送する)」形をとります。これをホワイトペーパーといいます。このメールアドレや住所を得るということは、少なくとも引っ越す予定があったり、不動産投資をしてみようか(すでに行っている)、というような方々に直接アプローチできるようになる、ということ。これってすごいことですよね。
十分に信頼を得たところで実際に商品を販売する
ダウンロードなり郵送なりしたあともフォローメールは送ります。これはステップメールでもかまいません。あらかじめ決めておいた文面がある一定の間隔で自動で送られるシステムですね。ここで初めて来店を促したり商品を紹介したり出来るわけです。
お客さんからはコチラのことを信用してもらえている状態で、専門家として十分信頼してもらえている状態に持っていけていたら。しかも、それはそもそもお客さんが興味があることであったなら。高い成約率が期待できますね。
その後も情報提供を続けて固定客化する
例えば投資用不動産を探しているお客さんというのは、物件は今後も買い続けることが予想されます。というか、普通に売ったり買ったりしますので、頂いたメールアドレスにオススメ物件情報、という形でメルマガ(メールマガジン)を流していくと・・・。
最初は手間がかかるが大きな差別化が可能
確かにブログの更新やステップメールの作成、ホワイトペーパーの準備等、大変なことも多いです。ですが逆に参入障壁になります。
そして、ブログの更新は夜中でも早朝でも出来ますが、営業活動は常識的な時間にしかできないでしょ?仕組みづくりはいつやってもいいんですよ。
自分がいる業界のまわりを見回してみてください。旧態依然とした集客方法をとっているお店、企業ばかりではないですか?不動産屋なんてまさにその最たる例。不動産屋さんのホームページって、ほぼ物件情報なんです。物件でしか集客できない。だから誇大広告等に走る。でも、インバウンドマーケティングで集客できたら、また違った集客ができるんじゃないでしょうか。しかも、自分が用意したサイトでしっかり勉強してくれているお客さんが。これってステキですよね。
記事は一番熱意を持っている人が書く
これが一番重要なことかもしれない、と私が感じているのがインバウンドマーケティングを提唱しているブライアン・ハリガンとダーメッシュ・シャアも繰り返し言っている「突き抜けたコンテンツ」、これを作れるのは誰なのか、という点。
ブログを更新して貰うためにちょっとパソコンに詳しい人を採用して書いて貰おう、と思ってません?ダメですwww 社長であったり、責任者であったり。あなたの会社でその分野で一番詳しい人が書いてください。それが一番お客さんの心に刺さります。誰よりも詳しく、誰よりも熱意を持っている人が書かないと意味がないです。もちろん、すべてのコンテンツを書く必要はなく、分担していいと思います。ですが、肝心なことはやはり誰よりも詳しく、誰よりも熱意を持っている人が書いた方がいいでしょうねー。文章にも熱さって出てきますからね。
インバウンドマーケティングの参考になるサイト・本
ということで、インバウンドナーケティングについて長々と書いてきましたが、最後にインバウンドマーケティングについて参考になる本屋サイトを紹介しておきます。
まず、ブライアン・ハリガンとダーメッシュ・シャアが書いた本。
基本はこれで押さえましょう。次に、インバウンドマーケティングの戦略策定からサイト作成まで請け負ってくれる業者さん。上の動画もこの業者さんが作っています(こうやって紹介されていくのがインバウンドマーケティングです。)
最後に、バズ部。墨から隅まで読むことを推奨します。そんなに記事数はありません。ですが、たったこれだけの記事数で得られているはてなブックマークとフェイスブックいいね!の数。もちろん広告も使ってはいるでしょうけれども、ものすごいマーケッターさんが書いていることは間違いありません。えぇ、私のブログよりよっぽど役に立ちますw
と、いうことで・・・まとめ
みなさんもインバウンドマーケティング、がんばってください。小さな企業であればあるほど、やる価値はあると思いますよ。そして、誰よりも詳しく、誰よりも熱意を持っている人が突き抜けたコンテンツを書く。そこに留意してやってみてください。
インバウンドマーケティングで作ったもの、ブログやステップメールの仕組みや顧客リストは、とても大きな資産となってくれるはずです。